「やろうと思っていたのに、気づいたら夜になっていた」という経験、ありますよね。
私も以前はそうでした。やらなきゃと思いながらグダグダして、気づいたら夕方。
やることが重なりすぎて手がつけられなくなる。「あとでメモしよう」と思って忘れ、「なんだっけ?」と思い出す時間だけが増えていく。
そういう状態が、if-thenプランニングを使い始めてからかなり変わりました。
この記事でわかること:
- 「またやれなかった」が起きる本当の理由
- if-thenプランニングとは何か(1行でいうと)
- 私が5年近く続けている具体的な使い方
- うまくいかないパターンと、その対策
「またやれなかった」が続く本当の理由は?

意志が弱いから、やる気がないから——そう思いがちですが、たぶん違います。
問題は「決め方が弱い」ことにあります。
「いつかやる」「なんとなく始める」は、行動設計としてかなり曖昧です。
人間の脳は、曖昧な指示には動きにくい構造になっています。
逆にいうと、「いつ・何をするか」が具体的に決まっていれば、意志力に頼らなくても動きやすくなります。
意志が弱いのではなくて、仕組みが弱いだけ。
そう考えると、少し気が楽になりませんか。
if-thenプランニングとは? 1行でいうと

「もし◯◯したら、△△をする」と事前に決めておく手法です。
if(もし)→ then(そのとき)のセット。それだけです。
心理学者のピーター・ゴルヴィッツァーが提唱した手法で、「実行意図」とも呼ばれます。
「やろうと思う」より「◯◯のときにやる」と決めた方が、実際の行動率が上がることが複数の研究で示されています。
難しい理論は抜きにして、要するに「トリガー(引き金)を先に決めておく」ということです。
「いつかやる」との違いを整理すると、こうなります。
| いつかやる(曖昧) | if-then(具体的) | |
|---|---|---|
| トリガー | なし | 状況・行動に紐づけ |
| 実行タイミング | 気分次第 | 自動的に発動 |
| 意志力の消耗 | 大きい | 小さい |
| 継続しやすさ | 低い | 高い |
5年で定着した7つのif-then実例

YouTubeでこの手法を知って以来、私はいくつかのif-thenを日常に組み込んでいます。
内容によっては5年近く続いているものもあります。
習慣・生活系の例
私が実際に続けているルールをそのまま紹介します。
- 朝、1番にトイレに入ったら → トイレ掃除をする
- 朝、リビングに入ったら → お湯を沸かして白湯を飲む
- 朝、起きたら → 10分散歩をする
- 歯磨きをしながら → スクワットをする
ポイントは「すでに毎日やっている行動」をトリガーにすることです。
「トイレに入る」「リビングに行く」「歯磨きをする」は、意識しなくてもやること。
そこに別の行動をくっつけると、新しい行動が定着しやすくなります。
「歯磨きしながらスクワット」は、単体では続けられなかった運動習慣がすっかり定着した例です。
タスク管理系の例
これが私の中でいちばん効いているかもしれません。
- やらなきゃと思ったら → すぐにmemoアプリに登録する
- 行動しなきゃと思ったことがあったら → 5秒数えて0と同時に行動を始める
「やらなきゃ」と思った瞬間にアプリへ登録するルールは、記憶頼みをやめるためのif-thenです。
以前は「あとでメモしよう」と思ってそのまま忘れ、思い出す時間だけが無駄に発生していました。
「5秒ルール」的な使い方は、腰が重いときの初動に効きます。
「行動しなきゃと思ったら5秒カウント」というトリガーを設けておくだけで、「どうしようかな」と考える時間がなくなります。
副業・スキルアップ系の例
会社員時代、副業のための作業時間をどう確保するかがずっと課題でした。
そのときに使っていたのが、このif-thenです。
- 朝5時に起きたら → 「顔を洗う→散歩→勉強」のルーティーンを7時まで
朝の2時間をまるごとルーティーンとして設計してしまうことで、「今日は何をしようか」という判断を省きました。
起床直後の、まだ頭が動き始めていない状態でも迷わず動けたのはこの設計のおかげです。
会社員から個人事業主に転向した際に最初に整えたことは、こちらの記事にまとめています。
なぜif-thenは続くのか

「決断疲れ」という言葉があります。
人間は一日に下せる判断の数に限りがあって、小さな選択の積み重ねで消耗していきます。
「今日のランチは何にしようか」
「このメールは後回しでいいか」
「あのタスク、今やるべきか」
そういった小さな判断が積み重なるだけで、脳はじわじわと疲弊します。
夕方になると集中力が落ちたり、「もうどうでもいい」という気持ちになりやすいのも、この消耗が一因です。
if-thenはその消耗を減らします。「何をするか」をあらかじめ決めてあるので、毎回ゼロから考えなくていい。
「◯◯の状況になったら、△△をする」が自動的に発動されます。
意志力や気分に左右されにくい仕組みなので、続きやすいわけです。
if-thenを続けて、実際に何が変わったか

やらなきゃと思いながら夕方まで動けない、という状態がかなり減りました。
「やらなきゃと思ったらメモ登録」のルールを入れてからは、タスクの取りこぼしが減り、「なんだっけ?」と思い出すための時間がほぼなくなりました。
トイレ掃除のif-thenは、「やる気のあるときだけやる」から「毎朝当たり前にやる」に変わりました。
気づいたら5年近く続いています。
続けようと意識していたわけではなく、トリガーと行動がセットになっているので自然と続いた、という感覚です。
「続けよう」と頑張るのではなく、「考えなくても動く状態」を作る。それがif-thenの本質だと思います。
うまくいかないパターンと対策

失敗も当然あります。経験から感じた「うまくいかないパターン」を正直に書いておきます。
パターン1:やる行動が大きすぎる
これが最もよくある失敗です。
夜に「大掃除をしよう」と思いついてif-thenに設定しても、翌日には動けません。
- 対策:thenの行動を「5〜10分以内でできるサイズ」に小さくする
- 「大掃除する」→「洗面台まわりを5分だけ拭く」に変えると、スッと動けます
パターン2:ifが曖昧すぎる
「なんとなくやる気になったら勉強する」は機能しません。
「なんとなくやる気になった」という状態が来ない日の方が多いからです。
- 対策:場所・時間・具体的な動作でトリガーを定義する
- 「朝起きたら」「トイレに入ったら」「歯磨きをしながら」のように、物理的に特定できる状況が理想です
パターン3:設定しすぎて管理できなくなる
私も最初はあれもこれもと設定しましたが、数が増えると頭に入りきらなくなります。
- 対策:まず2〜3個を確実に定着させてから、徐々に増やす
- 詰め込みすぎると、トリガーが来ても「今日はいいか」と流れがちになります
まとめ

- if-thenプランニングとは「もし◯◯したら△△をする」と事前に決めておく手法
- やれない原因は意志の弱さではなく「決め方が曖昧」なことが多い
- トリガーは「すでに毎日やっている行動」に紐づけると定着しやすい
- thenの行動は5〜10分以内に収まるサイズに小さくする
- 設定しすぎず、まず2〜3個を確実に続けることから始める
地味な手法ですが、これを続けていくと「やろうと思っていたこと」が確実に積み上がっていきます。
その積み重ねが、結果的に自由な時間を増やすことにつながります。
まずは今日、1つだけ設定してみてください。
